店舗と薬剤師の紹介
![]() | はじめまして。川田泰山です。ごぎげん漢方川田薬局へ来て下さってありがとうございます。 私が提唱しているごきげん漢方(五気源漢方)は、昭和38年を発足の年とし、以来50有余年にわたって、漢方を学び、多くのお客さまの健康相談に乗りながら、今日に至っています。 |
漢方と自然療法の融合:50有余年間の研究の日々の中で、私は漢方の枠のみに止まらず、さまざまな「自然療法」との融合を試み、それらの相乗効果による療法、すなわち「漢方自然療法」を提唱するようになりました。 | ![]() |
![]() | 当店でお勧めしている薬草療法や、健康食品によるケア、あるいは自然食による食事療法がそれにあたります。 |
そして、現代人に必要な栄養素でありながら、漢方自然療法の中核を成す「緑の栄養素」と「薬草」に着目するようになりました。 |
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※ 上図を見ただけでは、わかりにくいかもしれませんが、漢方自然療法において、重きを置いているのは、デトックス(排泄・浄化)です。より詳しい説明は、ファイブリーブス本草科学研究所に掲載しています。 |
調和が根本にある漢方療法
漢方の世界では「調和」を重んじています。もし、身体中のエネルギーや物質が過剰になっている状態ならば、その過剰なものを減らし、不足がある状態ならばその不足分を補うというようにして、調和をはかり、調和がとれている状態が「健康」だと捉えられています。
漢方では、この過剰なもの(プラス)や不足するもの(マイナス)といった、対照的なもののバランスを取ることで治療・改善しようとします。対照的なもの…対立概念には、「陰陽」「虚実」「表裏」「寒熱」など、東洋医学に独特の相対する関係性や概念が含まれています。
相対立し、組み合わさっているものは、漢方の陰陽虚実や表裏・寒熱のみならず、男と女、上と下、海と陸、または、軽い・重い、乾燥と湿潤など、万物のすべての事象において観測されています。これらは対立するのみならず、切り離すことのできない相互依存の関係にあり、漢方ではこのような相互関係、相対関係を「陰陽」という概念や言葉を用いて表現しています。
陰陽と虚実
上記の通り、陰陽には、相対的な関係と相互依存の関係があります。また、陰陽における対立の特徴として、相手を制約したり消耗させたりする性質があります。季節で例えると、冬季には寒冷のエネルギーが強くなって、その反対にある温熱を外界から人々から奪ってしまいます。夏季はその反対に温熱のエネルギーによって寒冷や寒涼を駆逐してしまいます。このように、陰陽の関係には、対立、それに伴う消耗や葛藤が起こってきます。
また、もうひとつの特徴として、陰陽それぞれの中にも陰と陽があると考えます。例えば、温と熱、涼と寒は、熱の中の陰陽、寒の中の陰陽であり、温・涼が陰、寒・熱が陽に相当していると考えられています。
漢方における陰陽
それでは、漢方における陰陽はどうでしょうか。漢方の世界での陰陽は、興奮と抑制、機能活動と栄養物質、または体力の量的な大小などと関係しています。例えば、風邪も含めて急性病の初期には、まだ体力量が大きく、病気と闘う力も大きいものです。この段階また状態が「陽」であり、これに対して、体力量が消耗している状態、病気に負けている状態は「陰」に相当します。漢方の治療においては、陰と陽で治療法が異なるので、その見極めが大切になります。
漢方における虚実とは
虚実は病気に対する抵抗力、または病気(邪気)自体の勢力などを表しており、体質とも関連しています。
いわゆる虚弱体質という言葉があるように、病気に反発また抵抗する力が弱く、筋力・体力も弱く、弛緩している状態が「虚」に相当します。反対に、病気に対する反発また抵抗する力が強く、筋力・体力が充実しており、弾力に富んでいる状態が「実」に相当します。
このような互いに異なる体質のことだけを指すのではなくて、病勢において、身体を侵犯する邪気が盛んな状態を「実」、その反対に、病気と闘う正気が不足している状態を「虚」という風に表したりもします。
補法と瀉法
漢方の治療においては、上記の通り、陰では消耗や停滞が起こっており、虚では不足や弛緩が起こっているので、これらのマイナス点を補う・満たすアプローチを「補法」、反対に、陽は熱を上げて病気と戦う段階・状態であり、虚は病気への抵抗と緊張が強い状態・体質であることから、これらの過剰分を冷ましたり下したり、鎮静化させるなどして減らすアプローチを「瀉法」と言います。
気・血・水と漢方・生薬
また、漢方の世界には「気」「血」「水」という概念があります。
漢方の気とは…
漢方の概念の気は形としては見えないものでありますが、生命力のエネルギー源と考えられています。 全身の気の巡りが良く順調ならば「健康」、停滞が起こると気を病んで「病気」になると考えられています。この気が不足した状態を「気虚」、滞った状態を「気滞」と言います。
【1】 気滞の治療
気滞が起こると、文字通り気が停滞しますので、消化機能が障害されて膨満感が起こったり、気が鬱屈として情緒不安定になったり、自律神経が失調するなどの症状が表れてきます。気滞の治療では、芳香性のある生薬(厚朴や蘇葉、香附子や陳皮)など利気薬を用いて改善していきます。
【2】 気逆の治療
気逆では、気の下方へ向かう働きが障害されて、上方にばかり昇ってしまう状態になります。通常、胃から腸の方へ食物を送ったり、また、気持ちの面でも平常時は冷静さを保てているものですが、何かのきっかけでこの機能が障害されると、消化作業や蠕動運動が滞ったり、緊張して上がってしまったり、カッとしたり、あるいは呼吸器系統で起こると、咳き込んだり胸苦しい症状が表れてきたりします。気逆の治療では、気の上衝を下げる働きのある桂枝や、呉茱萸などの生薬を用いて改善していきます。
【3】 気虚の治療
気の不足(気虚)は、全身において気の巡りが悪くなり、活気を失ったり、病気への抵抗力が弱くなったり、新陳代謝が悪くなったり、その他様々な全身の機能の低下を引き起こします。自覚症状としては、食欲不振や、飲食物の消化不良、食べても痩せる、風邪をひきやすい、疲れやすく活気がない、物静かでおとなしいなどの症状が起こってきます。気虚の改善には、人参・黄耆・白朮・甘草などの補気薬と呼ばれる生薬が用いられます。
漢方における血とは
漢方における血は、主に血液のことではありますが、白血球や赤血球、血小板などの区別はなく、現代医学の血液とは異なるもので、身体の滋潤や栄養に必要な基本物質と考えられています。この血が滞ったり不足すると、「瘀血」や「血虚」などの症状が生じてきます。
瘀血とその治療法
血が滞ると「瘀血」が発生します。瘀血とは、昔から俗に言われる古血のことではありますが、必ずしも診断において古血の存在が認められるわけではなく、微小な循環障害に関連して様々に複合して表れてくる症候群のことを指しています。
瘀血は、男女を問わず、事故やケガ(特に打撲)、病気などによる全身の循環障害や消耗などがきっかけで発生しやすくなります。また、月経のサイクルによっても発生しやすく、生理のある女性は、多かれ少なかれ瘀血があると考えられていますが、病的になってくると瘀血証または血の道証と呼ばれる状態になり、生理痛・生理不順や月経前緊張症(PMS)が起こってきたりします。
・ 瘀血の治療
駆瘀血剤(桂枝茯苓丸や桃核承気湯等)など、活血化瘀剤と呼ばれる漢方薬を用いて瘀血を治療します。婦人薬と呼ばれるこれらの漢方薬の中には、桃仁・牡丹皮・紅花・川きゅうなどが配合されており、瘀血を取り去ったり、血を動かしたりして、血に働きかけます。
血虚とその治療法
血が不足すると血虚と呼ばれる状態になります。血は全身を巡って身体を滋潤し、また栄養を届けるので、血虚になると栄養不良の状態が起こってきます。具体的には、肌に艶がなくカサカサしたり、顔色が悪かったり、貧血や立ちくらみなどの症状が表れてきます。血虚になる原因としては、元々の体質や、環境要因、病気の悪化、老化現象などがあります。また血虚に伴い、内分泌系や自律神経系も乱れるなど様々な症状との関連が出てきたりします。
・ 血虚の治療
血を補う補血剤が中心になります。当帰や地黄、芍薬、阿きょうなど、補血する生薬と共に、血虚の原因になっていたり、関連している症状を改善する生薬を組み合わせたり、活血薬と組み合わせて血を補うと共にその動きも良くしたりします。
漢方における水とは
漢方の概念の水は、身体中のあらゆる液体(リンパ液・細胞内液・血液)のことを言います。この水が滞ると、文字通り「水滞」または「水毒」と呼ばれる状態が起こってきます。
水滞または水毒が起こると、通常水が巡っている経路を外れたところに水が溜まってしまうので、浮腫みや水太り、あるいは頭重感や頭痛、また身体の重だるさやこわばり、消化管の水分の貯留や胃内停水など、様々な水に関する症状が表れてきます。
一見、水の症状として自覚しにくい部分では、頭部に水が偏在してめまいや乗り物酔いが起こってくるケースがあります。また、必要でないところに水が溜まっているので、必要なところでは水が不足して、口喝や尿量減少が起こってくる場合があります。
・ 水滞の治療
主に利水剤を用いて治療します。生薬では、沢瀉や猪苓、茯苓、白朮、漢方薬ではこれらの四種を配合している五苓散、三種と清熱剤が配合されている猪苓湯などが、代表的な利水剤です。
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症状と漢方薬
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L.心(精神、ストレス)
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- 喉に異物感がある
- 不眠症
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